若年性腕時計病

腕時計にのめり込んだ若造の時計レビュー・感想

Chronosport 3752 レビュー

アンティークロノグラフを長い間探していましたが、偶然海外の通販で見つけました。とても怪しかったのですが、デザイン的に好みに刺さりました。いくら調べても全く素性が分からず、その分逃したら二度と見つからないと思い、購入に至りました。

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フェイス

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シンプルなクロノグラフですが、複雑な外周が目を引きます。 分インデックスのレールにはテレメーターとタキメーターが一緒になっています。いわゆる計器っぽい見た目に寄与しており、私好みのデザインです。しかし、この一つのレールに三つの情報が詰め込まれている分、とても見にくくなります。もう一つ別のレールにテレメーターとタキメーター表示があればベストでした。

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時分針はバトン型の針です。先端が尖っていない分、針が指している位置が分かりにくくなるので視認性の悪さに繋がっています。見た目だけならクラシカルで中々好みなのですが、機能性に劣ります。太さもそこそこあるので、サブダイアルを隠してしまう欠点もあります。

クロノ針が赤く、全体のデザインにおいての差し色の役割をしています。しかし、塗装の精度が高くないので、おもちゃっぽく見えてしまいます。こうなるくらいなら赤ではなく塗装なしのシルバーの針がいいかもしれません。

もう発光はしませんが、少量の夜光塗料があります。推定製造時期を考えると、これはトリチウムでしょう。この夜光は10年程経つと光らなくなり、さらに時間経つと劣化し、変色します。手持ちのレコードマスターの様に、劣化が激しくて汚くなりやすいのが欠点です。この時計は。この時計は夜光が少なく、発売当時は暗所の視認性が悪かったのでしょう。しかし、その分現在では目につく程の劣化が無く、綺麗に見えます。夜光塗料の少なさは結果的にいい方向に働きました。

積算計の配置はバランスが良く、整った顔のクロノグラフに仕上がっています。私が思う綺麗なクロノグラフの絶対条件です。

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実物をよく見るとダイアルの色は一見黒ですが、実は限りなく黒に近い茶色で、いわゆるトロピカルダイアルと言われる物です。純粋な黒を求めている者としては、不満点です。室内の明るさだと黒ですが、屋外だと曇りの日でも茶色になります。最初は面白い特徴だと思っていましたが、汚れて劣化した様な色合いが段々嫌になってしまいました。艶があるのも、テカテカしていて視認性を落とす要因にもなっています。もしダイアルがマット仕上げの純粋な黒であったら文句はないのですが、これは実物を見なければ分からない仕様でした。全く知らない時計をネットショップする時の難点をモロに被りました。あらためて試着の重要性を実感します。

デザインだけで見たら計器っぽさや道具感が直球で好みなのですが、細かいディテールで大きく評価を落としている時計です。アンティークだからある程度仕方ないのですが。

 

サイズ

ケースサイズは37mm。普通のサイズなので着けやすいです。

ケースの厚さは13mm。この時計を選んだ大きな要因の一つです。さすが手巻きクロノなだけあって自動巻きには中々実現できない数値です。

ラグ幅は18mmでスタンダードなラグ幅なのでストラップの交換に適しています。

ケースの全長(ラグの端から逆側の端まで)は44mmで手首にしっかりと収まります。

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厚みに対して直径が小さいせいで、思ったより厚みを感じてしまいます。全体的にコンパクトに収まっていますが、ややアンバランスなサイズ感です。

 

今回はここまで、Part2へ続きます。