Sinn 556M レビュー
使用頻度が一番高いSinn 556Mのレビューです。
556には色々な種類があり、このシリーズ全体がエントリーモデルの位置付けだと考えられます。エントリーモデルなだけに、シンプルでスッキリとしたデザインが特徴です。いわゆるパイロットウォッチ系のデザインが魅力です。カジュアルからビジネスまで対応できる万能なデザインなので普段使いにピッタリ。
文字盤は色は黒でインデックスと針は白、という構図なのでコントラストがはっきりとしていて視認性は抜群です。文字盤はマットブラックではなく、艶ありの黒なので余計な反射が写る分少し視認性に劣りますが、それでも十分見やすい。さらに、針とミニッツインデックスは太めになってるので分単位の時間も瞬時に把握できます。これらの理由で、どの状況でも高い視認性を誇ります。
しかし、針の長さに難点があります。よく見ると分針がインデックスに届いていないことがわかります。しっかりと届いていればさらに高い視認性を確保できたのですが、惜しい点です。自分は問題ないのですが、人によっては瞬時に時間が判別しづらい場合もあるでしょう。
ムーブメントはETA 2824-2。歴史があり、実績も多く積んでいるETAムーブメントなので信頼性は折り紙付き。普及率も高く、ネット通販で買えたりもします。自分の個体の精度は日差約5秒で安定しており、機械式としては優秀です。時刻調整の際は針のふらつきが少なく、分単位でピッタリ合わせやすいです。ゼンマイの巻き心地はザラザラとしていてあまり好きではありません。金色のローターや青く塗られたネジなど、装飾もされていてパッと見の見栄えは良い方です。パフォーマンスさえ良ければ、ムーブメントにはこだわらないタイプなのでETAで満足です。ETAに関しては語りたいことが多いのでまたの機会に話します。
ケースサイズはリューズガードを含めず38.5mmで理想的なサイズです。ケースの厚さは11mmで自動巻としては普通くらいの厚さ。ラグ幅は20mmでスタンダードなラグ幅なのでストラップの交換に適しています。ケースの全長（ラグの端から逆側の端まで）は46mmで手首からはみ出ない程よいサイズ。全体的にバランスの良いサイズ感なので着けていて視覚と感触的に不快に感じることはありません。
防水機能は20気圧。リューズもねじ込み式なのでそんじょそこらの水作業で水が入る心配はありません。ダイバーズウォッチ並のスペックなので着けたままプールに入っても安心でしょう。というか後述のダイバーズエクステンションがあるので半分ダイバーズウォッチのノリで作られているのかもしれません。水に触れる機会がある用事に行く時は必ずこいつを着けています。
風防は両面無反射コーティングがされています。角度によっては風防がない様に見えるので、より高い視認性を実現します。しかし、コーティングが剥がれるとまだら模様になるらしいので懸念点ではあります。どこか一箇所剥がれるだけで風防交換になって出費がかさむのも嫌ですし、ここは自分と合わない部分です。そう考えると、自分は片面だけのコーティングで十分です。いつコーティングが剥がれてしまうか心配ですね。
ここで一段落。続きはpart 2にて。
