若年性腕時計病

腕時計にのめり込んだ若造の時計レビュー・感想

オメガ スピードマスターリデュースド3539.50 レビュー part2

オメガスピードマスターリデュースドレビューの続きです

<ムーブメント>

ムーブメントはETA 2894-2。詳しく言うと2892にクロノモジュールを追加したものです。いわゆる二階建てクロノグラフムーブメントで、スピマスリデュースドが嫌われる理由の一つでもあります。腕時計業界の中では、7750に次ぐ汎用クロノグラフムーブメントらしいです。7750より薄いという点で、こちらの方が好ましいです。

精度は持っていた腕時計の中でトップレベル。日差はなんと+1秒!雲上でもこれくらいの精度を出すのはなかなか難しいんじゃないでしょうか。これのおかげで時間調整をあまり必要としません。

時間の調整に難があります。時間を設定するときに竜頭を押し込むと針飛びが起きます。針飛びだけではなく、しばらく時間が経つと30秒分ほどの針ズレが起きます。これらの問題があるので、時間合わせはかなり難易度が高く、コツがいるのです。秒単位で正確に時間を合わせたいので、ここは大きなマイナスポイントです。

クロノグラフの作動は今まで経験したものの中で最低レベルです。まず、スタートをさせるとクロノ針が突然1秒半前に飛んだ後に作動し始めます。或いは、スタートさせても針が全く動かず、約1秒後にようやく動き始めます。これは秒単位で正確に計測できない事を意味します。おまけに、スタート時になぜか時間の方の針飛びも起こします。しばらくすると飛んだ針も元の位置に戻るのですが、素人目で見ると異常な作動です。少なくともこの個体の作動はこの様に褒められたものではなく、大きなマイナスポイントです。

このムーブメントの最大の評価点はその厚さ。7750は7.9mmあるのに比べ、こちらは6.1mmしかありません。これは非常に大きな差で、かなりありがたいです。二階建てクロノグラフと揶揄されますが、私としては薄い方が実用的に感じます。7750より2894-2の方が広く普及して欲しいです。

 

<ケースサイズ>

ケースサイズは39mmで理想的なサイズです。ケースの厚さは12.5mmで昨今の自動巻クロノグラフとしては薄い方です。ラグ幅は18mmでスタンダードなラグ幅なのでストラップの交換に適しています。ケースの全長(ラグの端から逆側の端まで)は45mmで手首からはみ出ない程よいサイズ。

ケース全長は44mm。手首の幅にしっかりと収まります。

ラグ幅は18mmでスタンダードなサイズ。

クロノグラフを探すときに重要視しているケースの厚さですが、ここが大きな評価点です。12.5mmという数値は、廉価な自動巻ではなかなかお目にかかれない薄さなのです。

自動巻クロノグラフにしてはバランスのいいサイズ感が、この時計を購入した最大の理由です。

 

<風防>

風防は先代の3510.50と違い、サファイアです。

無反射コーティングがなされていて、視認性が高いです。

形状はケースから一段盛り上がってて、ドームとボックスの間の形状をしています。このはただでさえ独特なケースをさらに特徴付けます。それだけでなく、ガラスが出っ張っているのでぶつけやすく、且つ欠けやすくなっています。スピマスプロっぽさを出すためでしょうか。そこまでの再現度を求めていない自分としてはないほうがいい要素です。

 

<ブレスレット>

ブレスレットはあまり高級感が感じられず、もの足りませんでした。構図は三連でコマが少し細かいものです。目が細かく、軽めなのでつけ心地はよく、腕に馴染みます。仕上げや金属の質感は今一つで、見栄えは普通くらいです。フラッシュフィットはなぜかラグの高さと合わず、見ていて違和感がします。

装着感はいいのですが、あまり目の保養にはなりません。こういった細かいコマのブレスレットはムカデやグソクムシなどの生物を連想させるので苦手です。仕上げのレベルもイマイチなので高級感も感じません。

自分は主にnatoストラップで着用していました。レーシングクロノグラフの外見とnatoがよく似合っています。

 

<防水>

防水性能は10気圧。数値だけ見れば日常生活でどれだけ水がかかっても平気なのですが、クロノグラフなので水の侵入ルートが多い分気を使います。

 

もう少し長くなるので続きはpart3で。

solmachina.hatenablog.com