シチズン レコードマスター レビュー part2
<サイズ>
ケースサイズは36mmで少し小さめ。
ケースの厚さは11mmで袖に収まりやすいの薄さ。クロノグラフでここまで薄くできるのは手巻きの特権です。
ラグ幅は18mmでスタンダードなラグ幅なのでストラップの交換に適しています。
ケースの全長(ラグの端から逆側の端まで)は42mmで手首にしっかりと収まります。
全体的に小ぶりな感じですが、私の手首に着けていて視覚と感触的に不快に感じることはありません。強いていうならあと少しだけ大きい方がベストです。
<防水>
アンティークなので防水機能はほぼないでしょう。雨の日や水作業時に着けるのは厳禁です。
しかし、発売当時はしっかりと防水性があったようです。それを示すのが裏蓋にある「PARA WATER」という刻印。パラウォーターというのはシチズンが国産初の防水腕時計として売り出したモデル名で、それが転じて防水規格の名前になったと考えられます。パラウォーターの気圧数での防水性は調べても分からず、どれくらい耐えられるかは想像がつきません。
<べルト・ストラップ>
natoストラップをつけています。この手の時計とは相性が抜群なので基本的にこれで着用しています。
純正のブレスレットは5連や7連ブレスレットが存在しますが、どれもデザイン的に好みではないので特に欲しいとは思いません。仮に欲しくてもブレスレット単体で売ってるのは見かけないので入手は無理でしょう。
<ケース>
ケースは全面ポリッシュですが、経年の傷や摩耗でポリッシュの輝きはくすんでおり、サテンとは一味違った無骨さを醸し出してくれます。好みではないポリッシュ仕上げもこのように良い味を出してくれるのはアンティークのありがたい所です。
竜頭には刻印がなく、味気ない印象です。どうやら刻印のある個体もあるらしいです。自分の持っている個体が適当に差し替えられた汎用の竜頭じゃないことを祈ります(笑)。
裏蓋はかなり傷が入っています。ただ傷があるだけではなく、中心に向かって傷ついています。どんな工具使ったらこんな風になるんだろう。
<総括>
シンプルな顔をしているけど実は隠し球にフライバッククロノグラフを備えている珍しい時計です。4分割された文字盤、ペンシルハンド、バーインデックスを備えており、ブライトリングのトランスオーシャンを小さくしたような感じです。状態はどちらかというと悪いですが、夜光塗料の劣化以外は受け入れられるものです。国産アンティークではセイコーの影に隠れがちなシチズンというのも捻りのあるポイントです。
懸念点であった秒針無しも特に大きな問題はありませんでした。この経験も経て、今まで秒針が無いという理由で諦めていた時計達にまた目が向くようになりました。