若年性腕時計病

腕時計にのめり込んだ若造の時計レビュー・感想

理想のクロノグラフ

理想といっても私の知識内で実現可能な範囲でのものです。理想は一言で「最大限に自分の生活に寄り添ってくれるクロノグラフ」です。やはり実生活に対応できない時計というのはどれだけ最初は気に入っても次第に着けなくなります。一言で言うととても簡単な事に聞こえますが、これを実現するには様々な条件が必要になります。その条件の一覧を紹介します。

ムーブメントは、実用性とクロノの趣向性を両立できるメカクォーツです。クォーツなので精度は抜群です。機械式を使い慣れた者なら平凡なクォーツでも大満足なレベルです。クォーツである分耐久性にも優れるので、ある程度乱暴に扱っても大丈夫です。もう一つポイントとなるのが、クロノグラフ機構だけ機械式であることです。これによって、針の動作やボタンの押し心地が機械式と同じになります。これほどクロノグラフに理想的なムーブメントはないのですが、メカクォーツは普及率がかなり低いです。これを採用したモデルは数えるほどしか知らないのですが、非常にもったいないです。

次に私個人の適正なケースのサイズです。ケース径が38〜39mm、ケース厚が10〜12mm、そしてケース全長が44〜46mm。このサイズを実現しているクォーツクロノはありますが、クォーツクロノは色々野暮ったいので好きになれません(具体的に何が問題なのかを話すと長くなるのでまた別の記事で書きます)。メカクォーツムーブメントなのでこのサイズは実現可能でしょう。実生活において体の動作の邪魔にならず、視覚的にも不快になりません。

フェイスはスポーティ且つ上品さのあるシンプルな物。例えで言うならブライトリングのトップタイムとかホイヤーのカレラ復刻版でしょうか。生活しているとカジュアル、ビジネス、アウトドアなど様々なシーンを行き来するので幅広く対応できるデザインが望ましいです。文字盤の色は全面黒かシルバーよりの白。パンダカラーのクロノが人気なのですが、自分としては全面一色の方がスッキリしていて好きです。視認性も高いので時刻表示としてもハイレベル。さらに、単純に自分の好みの直球なので見ていて嬉しくなります。ツーカウンターかスリーカウンターかは問いません。どちらもかっこいいです。この様なデザインはアンティークロノグラフに多く見られます。

しかし、本当のアンティークでは実現できない防水性が日常生活では必須です。アンティークを着用しているときは気を使うことが多いので、腕時計をガンガン使う身としては心許ないのです。従って、防水性能は100m以上が望ましいです。より確実な防水確保の為にスクリュー式のプッシャーも必要です。これらによって、アウトドアや水仕事でも気を使う事必要がありません。

ケースの造形はシンプルかつ王道で。お手本でいうならゼニスのクロノマスターの様な物です。良くも悪くも特徴がない方が長期間で飽きにくいです。

全体的な仕上げはセイコーカニカルくらいのレベルがあれば満足です。高級時計ほどの仕上げはなくても、安っぽくなければ十分です。

これら全てを兼ね備えた時計が出たらどれだけ払えるでしょうか。人件費や材料費で考えると、5万円が妥当でしょうか。しかしこれだけ理想的なものが出たら10万円でも払ってしまいそうな勢いではあります。

以上の条件を見ると、デザインはアンティークだけど機能やスペックは現代的、という感じです。今の所これにかなり近いのがダンヘンリーの1964ですが、こちらは厚さが12mm越しているので惜しくも購入を見送りました。ダンヘンリーはヴィンテージインスパイアの製品を提供するブランドなので今後も目が離せませんね。

最後まで読んでいただきありがとうございます。皆さんの理想の腕時計はどのようなものでしょうか?