若年性腕時計病

腕時計にのめり込んだ若造の時計レビュー・感想

自分はもともと腕時計嫌い

高級腕時計は一生縁のない物だと思っていました。腕時計を絶対着けない主張をよく見ますがその気持ちも少しは分かるんですよね。でももし知識が浅いまま決めつけてるならもったいないです。

私が学生だった頃は腕時計をする恩恵がありませんでした。授業開始と終了のベルがあったので自分で時間を管理する必要がなかったからです。そして授業中以外の時間管理は携帯で十分でした。

それに加えて、腕が縛られている様な感覚が好きになれませんでした。当時持っていた腕時計と言うとリストバンド型ケースにはめたiPod nanoとかおもちゃ時計くらいで、装着感が最悪なのを覚えています。肌が弱かったので湿疹が起きやすいのも嫌でした。これが腕時計として普通だと勘違いし、余計に敬遠する理由にもなっています。このように年齢相応に安くてチープな腕時計しか持っておらず、所有欲が全く満たされないというのもありました。

親戚は高級時計を持っていましたが、ガガミラノ、フランクミュラー、金無垢ロレックスの様な派手すぎる物ばかりだったので高級時計へのイメージが悪かったのです。当時の私は腕時計観が偏っていて、知識がありませんでした。

しかし、親しい友達が成人祝いにもらった腕時計を見て考えが変わりました。その時計がシチズンのクロスシーで、真面目な物作りの腕時計に感銘し、腕時計も悪くないんじゃないかと思いました。その日から「自分もああいう腕時計が欲しい」と思い、ネット中を飛び回りました。様々な時計の種類、ブランド、機構などを知って一気に世界が広がりました。その発見から自分が欲しそうな腕時計の条件を少しづつ見極め、時間をかけてようやくたどり着いたのがオリエントスターセミケルトンでした。カッチカチの革ベルトに悩まされましたが、ベルトを交換するなどして使いやすくしていき、結果的には買って大正解でした。これが私の腕時計病歴のスタートです。

誰かが「俺A嫌いなんだよね」と発言したらもう一人が「それは本当に良いAを知らないだけ」と言うようなくだりがありますが、この件はそれに当てはまります。どれだけ最初は嫌いだったものでも、もう少しその世界が知れたら楽しめるかもしれない事がわかった経験です。

ちなみに私をこの沼に陥れたきっかけのクロスシーの友人はあまり腕時計には興味がないようです笑。